Netflix映画『スケーターガール』と監督の短編について

『スケーターガール』(公開2021年)というネットフリックスの映画を観ました。

マンジャリ マキジャニー監督という女性監督です。

 

物語に関してましては、インドの貧しい村でスケートに出会った少女が輝き始めるという話です。非常にシンプルで観やすい映画。撮影において本当にすごいことは、実際にスケート広場を制作したことです。これは本当に映画の延長線上とは思えないほどの規模です。撮影後もうまく活用できてるようで、映画がもたらす力はすごいと思います。

 

物語は、インドの宗教観など関わっており、あまり詳しく知らない自分からすると面白いです。世の中知らないだらけだなと。

 

今回は物語について書くつもりではなく、監督の経歴である短編です。

少し調べたのですが、日本語のサイトがなくウィキも英語のみ。

 

そこから読みとった情報ですが、監督はインド生まれで、ハリウッドで仕事をしていました。ボリウッド映画というジャンルで活動しているみたいです。

 

日本の映画業界とは違って海外は短編映画から出てくる監督が多いです。今回のマンジャリ監督も、短編映画で力を認められ今回のネットフリックスの映画の監督をしております。

それまでにも、『ミッションインポッシブル ゴーストプロトコル』や『ダークナイトライジング』のインド撮影にも参加しているみたいです。

 

短編を見たいと思いYoutubeで検索しました。

The Last Marble(2012)とThe Corner Table(2014)

この二つは賞を獲った主なものみたいです。

前者は7分ほどなのでサクッと観れます。

こちらはセリフがなく、世界共通でわかる物語です。

一人で遊んでいる少年が、ビー玉を巡り新たな友達を見つけます。

後者は検索したところ、2分だけ上がってました。フルでみる場合は「indieflix」というコンペサイトに登録したら観れるみたいです。これはショートフィルムサイトあるあるです。2分だけではあまりわからなったですが、カフェで予期せぬ出会いがあり、そこから物語が始まりそうでした。

 

ビー玉の短編は、浮き沈みがあり、映画に必要な要素がありました。このぐらいのことができないと大きな映画はできないのでしょう。

『スケーターガール』においても、この監督は一貫してインドという国でも、どこでもだれでも、いつなんどき新たな希望が降ってくるというメッセージ性がありました。努力とかそういった根性論の話でないのもいいところです。

みんなに希望を与えようと映画を作っていることがわかります。

長編であり、映画でありながらスケート場という副産物を生み出したこの映画はプロデューサーたちもすごいと思います。

 

もう一つこの方の気になる作品があります。

I see you (2016)という映画になります。短編なのか長編なのかわかりませんが、予告をみましたが面白そうです。

テロリズムの男が地下鉄で女の子に話しかけられ、これまでのことを考え直し始めるが、時限爆弾をもっているという話です(多分こんな感じ)

緊迫した映画というのが予告からもわかります。予告はタイトルと監督(Manjari Makijany)の名前の検索で出てきます。

 

これらをみていると、監督は主人公の気持ちの変化を物語を通じて変わっていくことが明確でわかりやすいです。至極当たり前ですが、結構難しいことです。

 

これから、もっと長編映画を撮っていくことだと思うので、

マンジャリ マキジャニー監督の名前は覚えいても良いのではないでしょうか。

 

PS, スケボー最近していないブログ主

本当やりたいなぁと思いながらしておりません。やっすいスケートボードしかもってないですが。

 

 

映画『ペーパータウン』(原題;Paper Towns) 映画と原作を洋書で読んでみて

みなさま、映画『ペーパータウン』という映画をご存知でしょうか。

2015年に映画化され、日本では未公開。(私はAmazonPrimeでレンタルしました)

これを知ったのは、英語の勉強も兼ねて、いろんな本を探しているときに薦められた本でもあります。英語初心者にもお勧めでもあります。難しい表現も多いですが。

300ページに及ぶ青春小説であり、思春期心を思い立たせる物語でした。

物語は、主人公のクエンティンが、近所の幼馴染であり、イケイケのマーゴの失踪したのを探す話です。さまざまなヒントを頼りに、友達と試行錯誤していく『スタンドバイミー』の少年たちでもありました。

こんな面白い要素のつまった本であります。

 

結構、読み終わるに時間がかかりました。購入したのは2019年8月なのに、何回も挫折し、2021年に本腰をいれ、2021年5月下旬にやっと読み終わりました。

とりあえず、わからなくても読み進めることをし、わかるところを最大限に拾っていく。なんとか読了。

それでも今なにが起きてるかぐらいは理解できるので、話は非常に面白かったです。

 

これが映画化されてるのかと知っていたので、読み終わったあとは映画を見ようと心待ちにしてました。

では、映画『ペーパータウン』の画像をご覧ください。

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さぁ、なんとも言えない画像です。もうこれをみた時はショックを受けました。

これは面白くない映画だと。。。

 

いざ、鑑賞。

なんかもう原作を読んでいたときの気持ちはいずこへ。

 

映画の物語の進み方は、原作に忠実であり、どんどんヒントを見つけていきます。

早すぎる進み具合にうまく行き過ぎておりました。

そして、本来は友達同士で卒業パーティに行くか行かないかで揉める時間や、マーゴとの思い出を振り返る時間など、色々ありましたが、この映画にはそんな余韻はないです。

原作では、マーゴのとこへ向かう車中シーンはかなり長いように感じられ、1時間、2時間と刻んで物語が進んでいきます。

この車中シーンは結構分量も多く、ラストへかけて面白くなるピースなのに、それを映画はずさんに描いておりました。ただ車で向かうだけ。

そして、ラストではマーゴとやっと出逢います。が、、、そんなとこで出会うの、、、、、なんか本ほどのドラマチックな要素もない。。。。

 

色々、大事であるはずの要素が抜けていて残念でした。

ここで、私が思うこの映画がよくなったはずの脚本を提案します。

※時間の流れは原作にはのっとらない。

全編車中シーンをメインにし、これまであったマーゴとの思い出、ヒントなどは振り返りの要素として引き出していくという映画です。

そうすることで、長いドライブシーンを観客に感じさせ、目的地にやっと到着したと思えるような演出にできます。

 

なぜ原作に忠実にのっとったか。今回の一番の疑問です。

映画というのは、映像であります。映画化するなら、原作を映像にアップデートしなければ意味がないです。

これは漫画映画においても同じです。映像化して、ビジュアルにして、映画にするなら話を作り込まないと、外見のみを表現したものでしかない。

 

そういった映画でいえば『バーニング 劇場版』というのは、原作が村上春樹の「納屋を焼く」です。

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村上春樹の原作で、映画化して成功してる素晴らしい例であり、数少ない村上春樹原作の成功した映画化です。(「風の歌を聴け」”監督大森一樹”というのも素晴らしいです)

 

村上春樹の原作映画についてはまた記事にしたいと思います。

難しいだろうな。恥ずかしいな。

 

では、またよろしくお願いいたします。

 

 

 

初投稿は映画『初恋』について

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初恋2019


 みなさま初めまして、ユーと申します。

なんとなくブログを始めてみようと思い、始めました。

最近はまだ仕事をしてないので、こういうものがいつか収入源に繋がれば嬉しいですが、そんなものは遠い未来の話です。

 

本日は映画『初恋』2019年に公開された映画について話そうと思います。

監督は三池崇史、主演は窪田正孝で、ヒロインには小西桜子という方が出演しております。

※ずっと井上真央が出てると思ってました笑

 

話の内容など詳しく知りたい方はウィキで調べてください。

簡単に話すと、ボクサーがヤクザの抗争に巻き込まれる話です。

 

見た感想としては、冒頭の期待からどんどん下がっていく感じでした。

 

三池崇史監督は日本人の監督の中では好きな方で、これまでも何本か見ております。

全てではないですが、

『極道黒社会 RAINY DOGS』『SABU』『オーディション』その他、漫画原作の映画など。

フィルモグラフィを見ると、極道もの映画をメインとしてきた監督ですが、少しずつエンタメ映画にシフトしてきて、『初恋』に関しては、その経験と現代のエンタメの融合された映画です。

 

なぜ冒頭から話が進むにつれ、どんどん映画への期待値が下がってきたかと言いますと、

・窪田演ずる葛城レオという新人は、才能のあるボクサーであり、ヤクザとどう絡んでいくのかという物語としての肝。

・そして、モニカというシャブ漬けの女の子は、幻覚が見えるというホラータッチな演出があり、『オーディション』という映画を思い出させる布(小道具)の使い方。

単なるヤクザ抗争の映画ではなくて、心の闇をホラーで描いていくのかと思えました。最初は。

 

まず前提として言っておきますが、昔の東映ヤクザ映画を期待してたわけではありません。今の時代にはそぐわないです。

 

これら二点の要素は、映画のストーリーであり、ビジュアルでもあると思います。首が飛んでるシーンも、この映画のビジュアルや映画のリアリティレベルを示す演出でもあります。

 

そんな面白要素をただ冒頭で見せられただけで、映画に関わってくるかと思いきやそんなことはなかったです。

 

葛城レオは生きる人生を見いだせなくなり、道端で出会ったモニカと共に行動し、ヤクザ抗争に絡んでいくわけですが、全編を通してレオに意思がないことが何よりも残念です。

期待のボクサーで、何も意思もなくタダ目の前に起きてることについていってるだけで、ロボットのようにか見えず、感情移入はできず。

結局、モニカの過去を辿るように、旅をするが、その間にレオ自身の過去は何も掘り起こされず。

徐々に演出がコミカルに変わり、ボケなのかわからないセリフの応酬。

 

ベッキーが出てくるが、最初のほうで死ぬのかと思いきや、ラストまでボケ倒しながら出演。破天荒キャラになっていくが、キャラが濃すぎて、主人公や、染谷などが地味にしかみえない。大森南朋もやさぐれデカだが、中途半端に弱く、残忍さもない。

 

車中シーンでの会話合戦も、テンポがいいとは言えず、セリフを並べてるだけにしか見えない。車のフロントに急に飛びかかるベッキーは異次元級で、おそらく主人公の葛城レオより、ボクシングが強い。

冒頭から刀で首が飛ぶなどは、演出としてありだが、キャラクターの超次元的な動きは、映画としてのジャンルが変わってくる。

最後のアニメーションに関しても、すでにファンタジー。ヤクザ者自体、ファンタジーだが、、、、

※アニメーションを使った演出は良い。

 

もっと葛城レオの人生を掘り起こして、モニカの過去との決別をしてほしかったです。

偶然、過去に同級生に出会ったモニカであって、モニカ自身の努力は皆無です。

そして、葛城も成長は見られず、捨て子であった設定はなくてもいいような感じです。

親に見捨てられてた二人というのは、共通項としていいですが、接点がないです。

 

 

今回観て思ったのは、三池崇史も改めて、ホラー映画を撮ってほしいです。

『オーディション』という映画は、私の中では一番のホラー映画であり、演出も記憶に残ります。

今回の映画も、そんな要素があったので、やはり撮れる人なんだろうなと思いました。

 

最後に驚きが一点。

アウトレイジビヨンドで、塩見三省さんがかなり体調が悪そうだったので不安でしたが、この作品では回復したようにも見えました。ほんとそれだけは見ていてホッとしました。

 

そんなこんなで一回目のブログを書き終わります。

 

これ観た方いましたら、コメントなどなにかください。

すごいファンの方、申し訳ございません。

 

それでは、また書きたいと思います。

 

興味ある方ぜひ観て見てください。