映画『ペーパータウン』(原題;Paper Towns) 映画と原作を洋書で読んでみて

みなさま、映画『ペーパータウン』という映画をご存知でしょうか。

2015年に映画化され、日本では未公開。(私はAmazonPrimeでレンタルしました)

これを知ったのは、英語の勉強も兼ねて、いろんな本を探しているときに薦められた本でもあります。英語初心者にもお勧めでもあります。難しい表現も多いですが。

300ページに及ぶ青春小説であり、思春期心を思い立たせる物語でした。

物語は、主人公のクエンティンが、近所の幼馴染であり、イケイケのマーゴの失踪したのを探す話です。さまざまなヒントを頼りに、友達と試行錯誤していく『スタンドバイミー』の少年たちでもありました。

こんな面白い要素のつまった本であります。

 

結構、読み終わるに時間がかかりました。購入したのは2019年8月なのに、何回も挫折し、2021年に本腰をいれ、2021年5月下旬にやっと読み終わりました。

とりあえず、わからなくても読み進めることをし、わかるところを最大限に拾っていく。なんとか読了。

それでも今なにが起きてるかぐらいは理解できるので、話は非常に面白かったです。

 

これが映画化されてるのかと知っていたので、読み終わったあとは映画を見ようと心待ちにしてました。

では、映画『ペーパータウン』の画像をご覧ください。

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さぁ、なんとも言えない画像です。もうこれをみた時はショックを受けました。

これは面白くない映画だと。。。

 

いざ、鑑賞。

なんかもう原作を読んでいたときの気持ちはいずこへ。

 

映画の物語の進み方は、原作に忠実であり、どんどんヒントを見つけていきます。

早すぎる進み具合にうまく行き過ぎておりました。

そして、本来は友達同士で卒業パーティに行くか行かないかで揉める時間や、マーゴとの思い出を振り返る時間など、色々ありましたが、この映画にはそんな余韻はないです。

原作では、マーゴのとこへ向かう車中シーンはかなり長いように感じられ、1時間、2時間と刻んで物語が進んでいきます。

この車中シーンは結構分量も多く、ラストへかけて面白くなるピースなのに、それを映画はずさんに描いておりました。ただ車で向かうだけ。

そして、ラストではマーゴとやっと出逢います。が、、、そんなとこで出会うの、、、、、なんか本ほどのドラマチックな要素もない。。。。

 

色々、大事であるはずの要素が抜けていて残念でした。

ここで、私が思うこの映画がよくなったはずの脚本を提案します。

※時間の流れは原作にはのっとらない。

全編車中シーンをメインにし、これまであったマーゴとの思い出、ヒントなどは振り返りの要素として引き出していくという映画です。

そうすることで、長いドライブシーンを観客に感じさせ、目的地にやっと到着したと思えるような演出にできます。

 

なぜ原作に忠実にのっとったか。今回の一番の疑問です。

映画というのは、映像であります。映画化するなら、原作を映像にアップデートしなければ意味がないです。

これは漫画映画においても同じです。映像化して、ビジュアルにして、映画にするなら話を作り込まないと、外見のみを表現したものでしかない。

 

そういった映画でいえば『バーニング 劇場版』というのは、原作が村上春樹の「納屋を焼く」です。

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村上春樹の原作で、映画化して成功してる素晴らしい例であり、数少ない村上春樹原作の成功した映画化です。(「風の歌を聴け」”監督大森一樹”というのも素晴らしいです)

 

村上春樹の原作映画についてはまた記事にしたいと思います。

難しいだろうな。恥ずかしいな。

 

では、またよろしくお願いいたします。